中井 正一Masakazu Nakai

中井 正一の肖像

画像出典:中井正一エッセンス こぶし書房 1948年頃

中井正一は1900年(明治33年)、広島県竹原町(現 竹原市)に生まれた美学者・哲学者。京都帝大の哲学科から大学院に進んだ。西田幾多郎や田辺元の弟子たちの中でも面倒見のいい人物で、周囲から頼られることも多かったという。会誌『哲學研究』の編集にも携わっていた。
1936年(昭和11年)には代表的な論文とされる『委員会の論理』を発表。1933年(昭和8年)の《滝川事件》の際には、学生の抗議運動の中で重要な役割を担ったことで知られる。戦後は、尾道の『尾道市立図書館』の館長に就任。広島の文化運動を推進し、広島県知事選に立候補している。その後、『国立国会図書館』の副館長や『日本図書館協会』の理事長を務めていたことでも有名。戦後日本の図書館界に大きく貢献した。

中井 正一の史料を訪ねて

中井の再評価

近年、中井を再評価する機運が高まってきている。京都学派は一般的に国家主義的なイメージがあるが、中井はその中でリベラルな人物として見られている。同じ“左派”であっても、政治犯として獄中死した三木清や戸坂潤と異なって戦後まで生き抜いたこともあり、広く興味を持たれているようだ。

中井 正一 略歴

1900
2月14日、広島県竹原市に生まれる
1952
5月18日、享年52歳で永眠

中井 正一の
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